Sustainable line
シカやイノシシなど野生の鳥獣による農作物被害は、年間でおよそ200億円と言われています。この問題を解決するため年間約100万頭の野生鳥獣が害獣対策で捕獲駆除され、そして、捕獲駆除された鳥獣のほとんどが廃棄物として山に遺棄されるか、焼却処分されています。ジビエ料理として食べられるのは10%以下であり、その副産物である皮革の利用は、わずか1%にも満たないのが現状です。
JIGEN2.8のサスティナブル・ラインは、害獣皮革(以下、ジビエ革)の利用という微力な営みではありますが、野生動物の資源化につなげる製品作りを目指しています。
ジビエ革は牧畜されている牛などと違い、野山で育った野生動物を使用しているため、生前に負った傷や、狩猟の際の弾痕、捕獲の際の傷、猟師が皮を剥ぐ際についたスエード面のナイフ痕などがあります。表面塗装を行なえば隠せる傷もありますが、革本来の風合いが無くなってしまうため、あえてそのまま仕上げており、製品にもデザインとして取り入れています。
こうした革は丁寧に手入れをしながら使えば、経年により色つやが深まり、傷さえも美しい味わいへと変化していくことでしょう。また、自然界から抽出されたなめし剤を使用しているため、敏感な肌の方にも安心してお使いいただけます。